2011年 04月12日(Tue) [長年日記]
_ [ライトノベル][角川書店][土屋つかさ][それがるうるの支配魔術]それがるうるの支配魔術を読んでちょっと思ったこと
カテゴリーとしては魔法学園ものになるのかな? 現代日本ベースで魔法が存在する世界なので、「護くんに女神の祝福を」が似てる感じ。
この世界の魔法は全く万能ではなく、ルールによって厳格に縛られているものとして描写されます。そしてそのルールこそが物語の主軸であり、魔法を破るためにはその魔法が定めたルールこそを捜す必要があります。ちょっとミステリ色も混じっていますね。
1巻はまだまだ導入部っていった感じなので、オススメともつまらないとも言えないのですが、読んでてふといろいろ思った事があったので日記に書き留めておきます。
珍しくネタバレ気味なのでちょっとスペース空けますね。
- 場に対する魔法
- いわゆる「空色パンデミック」の空想病と同じですよね。主人公は魔法の外にいる事が出来るので魔法がかかっていることを読者もまた認識できますが、この前提が崩れた時や他のキャラクターの視点に移った場合、「空色パンデミック」と同じトリックに引っかかる可能性があるという事です。
- ストーカーした事実を消したのにストーカー自身が消えていた謎
- 謎自体は現状だと不明ですが、逆に考えると姿が消えていても取り戻す手段はあるという事になります。つまりお兄ちゃんや教団員も痕跡が残っている以上、帰還の可能性が?
- さらに逆に考えてみる
- 最初からお兄ちゃんがいなかった説。誰かの魔法によって作られた存在であり、永遠に維持できないため消えたという可能性。じゃあストーカーは誰が何故つくったのさ? みたいな謎が残りますが。
- 主人公が魔法の外にいる理由
- 実は主人公こそが地球規模で永続魔法が使えたというオチ。主人公が最初の魔法を定義したのであれば何でもありだよね。自分の記憶さえ消せるし。もしかすると今ある世界も全部主人公が作ってる可能性さえありえます。実は学園異能じゃなくて世界系だった!?
まあルールをメインに据えている以上、そのルールを外側から壊すような設定は採用しないとは思いますが。今描写されているルールが真である理由も無いので、ルール自体にもちょっと疑いの目を向けながら読んでみるべきかなと思ったり。