2009年 08月31日(Mon) [長年日記]
_ [長文ネタ]流行
先日書記さんが小さな箱の中身を配っていた。お茶菓子か何かだと思っていたら、箱の中身はマスクであった。マスクといってもプロレスラーが被るような仰々しいものではなく、風邪の時などに鼻と口を覆うようなつつましいマスクである。
どうやら社員全員に配っているようで、私のところにも書記さんがやってきた。「出たのです。」と書記さんは言う。
ははぁ出たんですか。
「そうです。新型です。」
新型ですか。しかしプレイステーション3とマスクに何の関係が?
「何を言っているのですか。新型インフルエンザの感染者が出たんですよ。」
あーなるほど。インフルエンザね。ってインフルエンザ!?
確かにTV等では新型インフルエンザが流行しているとは聞いていたものの、何となく対岸の火事のような気分でいたので吃驚である。まさか会社の同じフロアから感染者がでるとは。
そんなわけで気がつくとフロアの社員全員がマスクをしているという状況に。別に変な事では無いのに異様に感じるのは何故だろうか。単に見慣れない光景であるというだけだろうけど。
さらに暫く経つとフロアにいた一人が「今から帰宅します。」と帰る支度を始めた。「いや、実は○○氏(感染した人)と昨日夜12時まで一緒に飲んでたんですよね。濃厚接触者ということで一週間自宅待機を命じられました。」むむむ、何てうらやま……じゃなくて何て気の毒な。
「体調の方はどうなの?」
「いや、ぜんぜん平気です。潜伏期間かもしれないですけど。」
「ああ、帰ってから高熱でるかもね。」
「家に誰もいませんから『咳をしても一人』ですよ。」
「尾崎放哉かよ。」
自由律俳句を知らない人はぐぐる先生にでも聞いてみるべし。
「でも帰りの電車の中で咳をし始めたら大迷惑ですよね。」
「確かに。蜘蛛の子を散らすように皆、隣の車両に逃げるかもしれないな。」
「なるほど。『咳をすると一人』ってわけですね。」
誰が上手い事言えと。