2009年 08月03日(Mon) [長年日記]
_ [長文ネタ]ぜ
「ひみこのはがいーぜ」ってキャッチフレーズをご存知だろうか? 私は先日食堂に掲示されているのを見て初めて知ったのであるが。
これは噛む事の効用を8つ程挙げ、その頭文字を並べて作った言葉らしい。「学校食事研究会」というところが、子供達に噛む事の大切さを教えるために考えたものらしい。
ちなみに「ひみこ」は漢字で書くと「卑弥呼」である。どうやら弥生時代の人々は食事1回分の噛む回数が現代人の6倍ぐらいだったと推測されており、今よりもよく噛んでいた卑弥呼はきっと良い歯や歯茎を持っていたのだろうという仮定のもとに作られた言葉なのだという。
いやいや、ちょっと待ちたまえ。本当に卑弥呼の歯は良かったのだろうか? 確かに噛む回数は現代人の方が少ないのだろう。でも今のように良い歯ブラシや歯磨き粉の無かった昔の人が、現代人よりも良い歯を持っているなんて俄かには信じられないでは無いか。
こら、そこ。天邪鬼だなぁとか言わない。実際調べてみると、弥生時代にもなると結構虫歯になる人が増えている事、現代と違い歯科医がいないので、虫歯が重症化しがちな事が分かった。ほらみろ。
そもそもお墓すら見つかっていない卑弥呼の歯が良いかなんて分かるわけが無いんだが。
ところで「ひみこのはがいーぜ」は次の効用の頭文字を表しているとの事。
ひ―肥満の予防 み―味覚の発達 こ―言葉を正しく発音 の―脳の発達 は―歯の病気の予防 が―がんの予防 い―胃腸快調
ここまでは良い。なるほどと思って解説を読んでいた。しかし最後の「ぜ」で私はずっこけてしまうのであった。
ぜ―全力投球
何故全力「投球」なのか。もしかして「学校食事研究会」なるところは日本人は皆野球が出来なきゃ駄目とか思っている団体だったりするのだろうか。サッカーとかバレーボールは駄目ですか。ふと思ったが、サッカーのスローインは何故かキーパー以外が手を使って良い唯一のプレイなのだが、あれは何故なんだろうな。FKやCKでさえ足を使っているのに。
話がそれた。ともあれ全力投球である。子供に「パパ、パパ。良く噛むと全力投球ができるんだよ。」とか言われても、「パパ、会社に入ってから20年間、全力でボールを投げた事無いなぁ。」って話になってしまうではないか。全力投球どころか言葉のキャッチボールにさえ失敗するパパ。いとかなし。
そもそも「ひみこのはがいー」では駄目だったのだろうか。勝手に想像するに、きっと最初は「ひみこのはがいー」だったのだ。
「いーという語尾はイマイチよろしくないな。」
「何かショッカーの戦闘員みたいですし。」
「ほら、何だっけ。『何とかゲットだぜ!』ってのが子供向けに流行ってますよね。」
「おお、それは良いな。『ひみこのはがいーぜ』にしようではないか。」
「というわけでキミ。早急に『ぜ』を考えてくれたまえ。」
とかそんな感じで急遽「ぜ」を考える事になった担当員。とりあえず「全力投球」という案をひねり出すものの、他に良い案が浮かばない。
考える担当員。
とにかく考える担当員。
頑張って考える担当員。
そうして悩みに悩みぬいた挙句、担当員は投げる事に決めたのだった。
匙を。
”じぇ!”にするとタコス好きの呪われた血族になってしまうからでしょうか?
『ほらみろ』で吹いたw
おぉ〜なんて綺麗なオチだ、と感心してしまったw<br>これは秀作だわw