2009年 10月06日(Tue) [長年日記]
_ [長文ネタ]両手で数を数えてみる
両手の指を使って数を数えなければならない状況になったらここをお読みの皆さんはどうするだろうか? 例えば小学生低学年ぐらいの子供なら律儀に指1本曲げる毎に1つずつ数えていくかもしれない。この場合0から10までしか数えられないのが難点だ。
そろばんのように親指を5つ分と数える方法もある。これだと片手で0から9まで数えられる。左手が10の位を受け持つようにすれば0から99まで数える事ができるだろう。大抵の場合この方法で充分であろうか。
いやいや指を立てるか曲げるかで0と1を表せるのだから、2進数を使えば両手で1023まで数えられるじゃないか、という方もいるだろう。しかしこの方法には2つの問題点が存在する。
一つはぱっと見た時に数が把握しづらい事だ。例えば右手の親指が1の位だったとして、小指と薬指が立っているのを見て、すぐに24と分かるだろうか? ちなみに4を表す場合は中指を立てるのだが、そのまま手の甲側を他人に見せると殴り合いが始まってしまったりする可能性があるので注意が必要だ。あと19を表現しながら顔の横に手を持って行くと重度のオタク認定されたりするので自重するように。キラッ☆
まあでもプログラマ界隈だと2進数を一瞬で把握できちゃう人間が本当に存在するので、これは慣れの問題かもしれない。
もう一つの問題点は大抵の人間は小指だけ曲げるという技が不可能な事である。まあ世の中には小指だけ曲げられる人も存在して、そういう人は大抵ピアノをやっていたり、ギターを嗜んでいたり、まことちゃんだったりする。普通の人々は薬指を動かさずに小指を動かすのは不可能なのである。きっと「不可能」という文字が無い欠陥辞書を持っていたとされるナポレオンも小指だけを動かす事はできなかったに違いない。
仕方が無いので両手の小指を使わない事にしよう。すると両手を使っても8ビット分しか表現できなくなる。ちょうど1バイト分だ。何と我々は両手を使ってもフロッピーディスクの100万分の1も表現できないのである。そんなフロッピーディスクももう生産されなくなってしまうらしい。技術の進歩とは凄いものであるな。
ちなみにこれを書きながらディスプレイの前でいろいろな指を立てたり曲げたりしていたら、隣の席の人から胡乱げな目で見られてしまった。とりあえず指のストレッチといって適当に誤魔化してみたが、皆さんも周りの目とかに気をつけながらグワシに挑戦して貰いたい。あれ?