2004年 08月25日(Wed) JavaのGUIの歴史と現状(第5回) [長年日記]
_ かなり間が空いてしまいましたが、今回はSwingWTの話。
_ で、SwingWTとはどんなものかといいますと、簡単にいえばSwingのAPIのままでSWTのライブラリを利用しようというもの。つまりその名前の通りSwing+SWTを意味しているわけ。
_ 利点としてはSwing使っている人ならば改めてSWT覚えなくてもSWTプログラミングができるとか、SwingバージョンとSWTバージョンが同時に作れるので、SWT使えるプラットフォームにはSWTで配布、それ以外にはSwingで配布なんて事ができたり。
_ とはいえ実際はSWTとSwingは全然違うものだから、今のところはまだ全てのAPIをラッピングできていない様子。現在のSwingWTのバージョンは0.84だったかな?
_ そんな微妙な感じのSwingWTですが、実はWindows環境に話を移すと結構面白い話になってたりします。それはMingw GCJがSwingWTを標準で組み込んだ事。
_ 前回の番外編でも話しましたが、GCJはAWTやSwingのサポートが未だできていません。従ってGCJでGUIプログラムを作るには必然的にSWTを利用するしか道は無かったのですが、GCJがSwingWTを組み込んだためSwingプログラムを比較的容易にネイティブコンパイルできるようになったのです。